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プライド

僕は通常、敗者には優しいのだが、小川直也の恥知らずには寒気がした。I’m chickenのTシャツは好きだが、負けたくせにマイクパフォーマンスするな。お前にはプライドが無いのかよ。

小川はハッスルという自分を中心とする興行団体の宣伝が大事なんだと思う。小川も引退したら高田や猪木のような安泰の生活を送りたいのだろう。そりゃあんたの勝手だが、自分のプライドを守る事とライバルのプライドを尊重する事は等価である。

柔道をやっていたヒョードルは、試合前のインタビューで、「小川を尊敬しているがハッスルポーズは下品で許せない、(試合に勝って)させない」という。下品な事は小川も承知している。性行為を彷彿させる腰つきのハッスルポーズについて、小川自身がなるべく腰を動かさないようにすると言っていた。

僕はスポーツも好きだがエッチな事も好きだから堅苦しい事を言うつもりはないのだが、PRIDEは「世界最強」だとか「人類60億分の1」とか標榜しながら、国際的感覚は皆無で、準々決勝のハリトーノフの試合を放送せず、小川のパフォーマンスの放送を優先するようなスポーツコンテンツからも逸脱した演出感覚を持っているのは間違いない。(注)

ヒョードルは1分以内で倒した男が、腰を動かしてる下品な姿を、彼の子供になんと説明すればいいのだろう。ヒョードルの「ハッスルポーズ」はさせないという王者のプライドは、踏みにじられたのである。

女子レスリングで準決勝で敗れた浜口京子が笑顔で銅メダルを受け取り、伊調千春が決勝で敗れ暗い表情で銀を受け取った。見た目は笑顔で受け取った方がいいかもしれないが大きなお世話だ。小川がオリンピックで優勝できずに会見に一言しか答えなかったことも彼のキャラクターでいいと思う。

それよりもNHKも民法も女子レスリングの生中継を放送しなかったことに憤る。NHKにいたっては、日本人が出場しない陸上を放送していた。オリンピック開催前から各局は金メダル候補として、女子レスリング選手達の注目を促しておきながら、なんで放送しないんだバカ。

今回の小川のハッスルポーズは小川が本心からやりたくてやったとは思えない。やらされているのだ。何にやらされているかといえば、スポーツとかプライド(誇り)と対極にあるものだ。

(注)8月23日に関西でフジ系列で録画放送されたものを見た。

Posted at 2004年08月24日 08:31

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コメント

魔王bb からコメント

編集して放送する試合を決めてるのはフジTVスポーツ局なのにDSEに文句を言うとは無知も甚だしい!
スカパーではハリトーノフの試合もノーカットですよ!

Commented at 2005年03月08日 03:44

鳥新聞 からコメント

確かにフジの編集が馬鹿なのだけど、野球の人気が低迷し、テレビ放送のデジタル化にともなった多チャンネル時代を迎えようとしている放送局にとってスポーツコンテンツはのどから手が出るほど欲しいので、プライドはある程度の影響力を行使できるはず。現時点でも各局は衛星デジタルで2チャンネルあまらせている。野球の低迷は最後を放送しないまずさも手伝っていたと思う。

どっかの製作会社が作った番組をNHKが勝手に編集したとして、政治的な大騒ぎとなったのは記憶に新しいが、現時点では放送局から引っ張りだこのプライドはコンテンツ提供する側として、放送に口出しをすべきだと考えています。今後プライドに参戦してくれるかどうか分からない小川よりも、将来のチャンピオンとも目されているハリトーノフのプロモーションを大事にすべきだったと思う。プライドはアマチュアスポーツじゃない。プライドは継続的に面白いコンテンツを作る努力をしなければならず、目先の人気にあぐらをかいていては、みんな飽きてしまうと思う。

昨今のK1がつまらないのは、話題性のある2選手を戦わすのでなく、話題性のある2選手を使ってつまらない2試合組んでいるからだ。ひとえに谷川のプロデュースが馬鹿だからとも言われているが、テレビ局に頼りきったプロモーションも大きいと思う。プライドには同じ道を行って欲しくないと思っている。

ただこれを書いたのは、小川が負けてハッスルポーズをさせるのは、ヒョードルだけじゃなく、小川のプライドをも踏みにじるものだったということです。金メダルを逃したオリンピックの記者会見で、たった一言で「もういいっすか」と会場を去ったのが小川であり、負けて悔しいのは当たり前。記者に食って掛かるようなのが彼らしさだと思っていた。少なくとも僕は負けたくせにマイク持つ姿を見たくなかった。

スカパーのペイパーで生中継をやってるのはしってるけど、そこまでして見るつもりは無いが、やっぱり生中継をみれる人はうらやましい。

Commented at 2005年03月09日 00:24

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