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鳥インフルエンザ

人間がインフルエンザになれば、安静にすることと、できればかわい子ちゃんの看病があったら回復も早い。鳥のこともだれか看病してやればよさそうなもののかたっぱから皆殺しだ。アーメン。
僕は創刊以来小泉メールマガジンを流し読んでいるが、時々笑わしてもらえる。3月4日のメールを要約すると
@鳥インフルエンザが拡大しないように、行政もしっかりと対応していきたいと思います。
A多くの養鶏場のにわとりは、小さなかごのなか太陽の光を浴びず卵を産み続けることを余儀なくされています。
内容はこの2点で最後に「このような親鳥が産んだ卵も、放し飼いの親鳥が産んだ卵も、同じような完全栄養食品として扱われることに対して、私は常々疑問を持っています。みなさんはどう思われますか?」と締めくくっている。(誇張はないので、バックナンバーが読めれば確認してみてください。)僕は久しぶりに声を出して笑った。多くの養鶏業者の努力で低価格で供給してくれている卵は栄養食品じゃないといいたいのか。それが@で言っていることと何か関係があるのか。っていうか放し飼いの鳥のほうがインフルエンザにかかる可能性が高いと思うんですけど。皆さんどう思いますかだって?じゃあ僕が思うことを言わせてもらうと、政府の鳥インフルエンザ対策は生物化学兵器対策に通ずると思う。先週NHKでオランダが対策に四苦八苦している特集が放送されたが、オランダは世界でも有数の政治の先進国で民意も高く、政策を迅速に実行できる国だと僕は勝手に思っていて、日本が同じ事態になったら、オランダ以上のことができるとは思わない。今年は比較的に暖冬で、もうすぐ春という時機に発生したのが不幸中の幸いだと思っている。首相はどんな答えを期待していたのだ?おいしい卵談義でもしたかったのか?

赤字の経営者がマーケットのせいにしたり、従業員が横領したり、情報漏洩事件を起こしたのを従業員だけのせいにするのは、経営者失格だ。経営者の管理能力が足りない事を自覚して、改善しない限り、起こるべくして同様の事態が再発するだろう。非難を浴びている浅田農場は確かに犯罪的で、有罪になるんじゃないかと想像するけど、僕にしてみればまだ小悪人だ。同じ立場だったら誰でもとは言わないが多くの人が同じ行動をとると思う。今でも各メディアは「人間に感染するのはきわめて異例」とか「インフルエンザウィルスは熱に弱いので、加熱すれば問題ない」という情報が目立つのでなおさらだ。それは事実だし、実は30km件内の不正な卵も僕は平気で食っている。でも僕は絶対感染拡大は防がなければならないと思うし、日本で発見されたときに小泉さんも危機感をもった発言をしていれば、浅田さんも違った行動をしていたかもしれない。少なくともこの事件を他人事みたいに呑気なメールを書く立場ではないと思うんだけど。

人間に感染しないからといって、鳥インフルエンザを甘く見て欲しくない。何匹非情に鳥を殺したことだろう。殺すなというわけではない。当然隔離や拡大を阻止するために必要なことは、何が何でもやらなければならない。養鶏場の鳥たちは紛れもなく人間が生きるための食料だ。つまり数万羽も殺せば、数人ぐらいの人間の命に匹敵するのではないか。ニワトリのもつエネルギーの価値というのはその肉だけでなく、生む卵、大量に消費するとうもろこし、さらにそのとうもろこしを生産するための水や肥料であり、数万羽ともなれば餓死する人間の命をいくつも救えることだろう。鳥を見下すようで悪いが、エネルギーの側面で見た場合、鳥と人間は等価ではないにしろ、大量の鳥の命は人間の命と同じように見る必要がある。鳥と親戚関係じゃないからといって、鳥の死に対して非情すぎないか?金で物事を解決すればいいという方々は、他のものを食えばいいと思うかもしれないが、殺された鳥達は養鶏場の損失というだけでなく、日本の損失であり、世界の損失なのである。

ここまで書いたところで3月8日、養鶏会社の会長夫妻も死んだ。

H16/3/9

Posted at 2004年03月09日 17:49

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