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家畜とペットと野生

コミュニケーションを学ぶためにネコを飼え(文献1文献2)とか、ミミズを愛せよという論文とかを最近読んだ。鳥ファンの僕としては、何言ってんだか。鳥を愛しやがれ。こんちくしょう。と思った。

文献1の参考書として「猫と暮らしてコミュニケーションを学ぶ」を読むと不愉快千番であった。

猫は人間の美醜を関係なく懐く。

ぜーんぜん懐かないんですけど。ちなみにネコが大嫌いな母には懐いてるんですけど。猫は人間の美醜を関係なく懐かない。僕は彼の事を思い、悩み、餌を買って来ているというのに。(参考

でも僕は、僕を嫌うネコを愛する事にした。彼は我が家では朝一番に出勤し、夜遅くに帰ってくる。そんな不良ネコであり、80%くらいは野生なのかもしれない。ペットとして愛するのでなく僕に警戒心をもつ野生を愛する。

結局ヒトがペットと何をしてるかというと遊んでいるのである。子供であればあらゆる動物に遊ぶという行動は見られるが、大人でも遊んでいるのはヒトとペットだけである。(参考

注意すべきは遊びの世界に埋没したとき、家畜化と呼ばれる。自らが作った檻の中で生活し、そこが檻の中だと気付かない。自分で自分を飼っている。

誰にとっても生きることは孤独な所業というのはある意味正解だと思う が、弱者の声をルサンチマンと蔑むのは、まだ十分にそれを受け入れられていないのだと思う。孤独に耐えるための鼓舞だと思う。孤独を受け入れようとしているところに、弱者の声が聞こえてきたら、くじけそうになるんだろう。

ルサンチマンを蔑む者は、おそらく強者でも哲人でもない。孤独を受け入れるということは、孤独を与える事でないかと思う。別に与える事を意識する必要はない。孤独だと思わなければいいのだ。

鳥を見よ。下界のことなどお構いなしである。僕がこんなに鳥が好きなのに、無視である。場合によっては、巣に近づくものを攻撃する。僕なんて海岸でカモメにフンをかけられたこともある。悪気はなかったと思うが。

サッカー競技場で、キャプテンが「下を向くな。上を向け」と叫ぶとき、おそらく上空にはムクドリの群れがある。選手達は個の力とチームワークを取り戻すのだろう。

一人暮らしでネコを飼うよりも、バードウォッチを勧める。もちろんそんなものでモテるわけも無いし、コミュニュケーションのトレーニングになるわけないが、少なくとも、トレーニングのためにわざわざ一人暮らしする必要はない。家族で暮らす方が、よっぽどコミュニケーションを要する。むしろ核家族化が進む事を危惧する。核家族化とペット産業の隆盛には相関関係があるのではないかと思う。

コミュニケーション スペック

ヒトネコトリ
言葉鳴き声
動作ジェスチャー、尻文字擦り寄り、あお向け飛行方法
必殺技表情筋しっぽ翼、飾り羽
物的中元、歳暮マーキング給餌、巣づくり
股間性交性交性交

僕も横軸にそれて猫語習得を試みた事もあるが、縦軸方向のスペック上げずしてどうする。人間は空飛べないことだし。

猫を愛する事に意味を見出すなら、猫が愛を返してくれない事だろう。僕は必ずしも正しいとは思わないが「愛さなければ愛されない。」という「愛さないが愛される」人が一人でもいれば覆る命題を受けて、「愛されたいから愛する」という発想をする人がいるなら誤っているだろう。あくまで相手から嫌われようが愛するのである。「愛されたい」ということ自体が相手に対して支配的な態度である。猫でもミミズでもただ「愛する事」には少なからず意味があると思う。一方恋愛というものは、支配的な要素をもつものだと思う。パッション・ミッション・アクションを要するパワーゲームである。

Posted at 2005年09月19日 23:12


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