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ほほえましい悪趣味

飯食ってる時にNHKふしぎ大自然をやっていた。鳥の特集は極力録画して見るが、他の動物は基本的に見ないので、耳に入ってくる分だけ聞いていた。

  • アジア像はスマトラ津波を逃れた。
  • 人間に聞こえない周波数で会話をしているらしい
  • イルカもしかり

人間でもコミュニケーションが成り立たなかったり、言葉が通じなかったりする。それは知的レベルだったり、世代だったり、専門分野だったり、言語圏の違いだったり。悲観的なときは人種の違いで片付けてしまいがち(肌の色って意味じゃなく)。特に文字だけの関係では人種ごとに壁が出来るのは必然なのかもしれない。

カエルにはいっぱい種類がいるけれども、人間には種類はないんですか」と質問する子供に応えた先生のお話。アドリブでちゃんと子供向きに答えておられる。5号館のつぶやき:人間は何種類いるの?

「そうだよね。肌の色とか髪のいろとか、外国とかにはいろんな人がいるから、そういう人と日本人がヤドクガエルとトノサマガエルみたいに種が違うと思っても無理はないよね。でもね、人間はどんなに見た目が違っていても種は違わないんだよ。みんなヒトという一種類の動物なんだ。それは、どうしてわかるかというと、一番簡単なのは結婚して子供ができるかどうかを見ればいいんだよ。ヤドクガエルとトノサマガエルはもしも結婚しても子供はできないんだけど、日本人とアメリカ人が結婚してもかわいいハーフの子供が生まれるよね。それは、日本人とアメリカ人が動物としては同じ種だということの証明なんだよ」
(中略)ほんとうは生物学的に検討すると異論がある可能性はあるのですが、倫理的なこともあっていちおう現代人は動物としては世界中のヒトが1種の Homo sapiennsに分類されることになっていますが、生物学的に細かい検討はされていないと思います。というか、してはいけないような雰囲気があります。

僕は昆虫や爬虫類は好きじゃないからかもしれないが、蛾とか蝶とか何万種類もあるが、大して違いを感じない。そりゃ色の違いは分るけど、昆虫学者じゃなければ分らないわずかな違いさえ種が分類されている。それでも奴らは同種同士でエッチする。ファーブルのフェロモンという仮説を実証すべき実験は最近ニュースでもあったが(参考 )、もちろんフェロモンだけで異性が惹かれあうわけでもない。声帯模写の江戸家子猫は、鈴虫の鳴き声を特訓し、鳴くのが下手な鈴虫より多くのメスを惹きつけるのに成功している。僕も鳥のさえずりを練習しようかな。口笛ふいたら小鳥達がたくさんやってきたら素敵。でもカラスばっかりだったら、不気味だよね。なにあの人!死神?って指差される。

「やだあの人、きもい」とか「生理的に嫌い。」などというのは、もはや人種の違いを感じる。象が他の群れに遭遇したとき、オス同士がけんかする事はあるが、メス同士は挨拶に余年がなく、ひたすらコミュニケーションをとるようである。女性がぺちゃくちゃと井戸端会議に余念が無いのは、ジェンダーの違いでなく、性差なのかもしれない。そして異性が惹かれあうのはフェロモンよりもコミュニケーションというのは他の動物でも言えることかもしれない。

「キモかわいい」とうい感覚が最近あるようだが、本来なら同種というのはきもくないものなのである。僕が蛇やゴキブリを気持ち悪いのは、人からかけ離れた種だからだ。蛇やゴキブリのような人間もいるかもしれないが。蛇を飼う人の神経が僕にはさっぱり分らないが、他の種を受け入れるということは、悪趣味と言われるかもしれないが、なんとなくほほえましい。スズメとツバメが仲良しだったり(参考 )、ビーバーの立派な巣に他のネズミが居候したり(参考 )、サメにコバンザメがくっついたり、ロバの背中に犬が乗ったり、犬の背にネコが乗ったり、ネコの背に鳥が乗ったり(参考 )。

Posted at 2005年12月12日 00:01


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