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ツンデレに萌える日本的精神は格差社会がお嫌い?

H-Yamaguchi.net「美しい国」の真髄5選によると

2006年12月31日付の讀賣新聞に出ていたのだが、「首相がイメージする『美しい国』に、具体的なイメージがわかないとの指摘も多く、コンクールなどを通じて国民から直接アイデアを募ろうという試み」だそうだ。(中略)記事によると、計画の原案には、(1)将来も尊重すべき日本の伝統、文化、習慣などを国民からインターネットや郵便で募集する「日本の真髄100選」

ここまで読んでまじめな僕が考えたのは

  1. 麺類は口に入れるまで噛まない。
  2. 海外のラーメン屋かうどん屋に行くと、食べ方で日本人を特定できる。(参考

  3. 礼には頭を下げる。
  4. サンキューだろうが、メルシーだろうが、いくら流暢に喋っても日本人はペコリしてる。

  5. 褒められたら、照れる。謙遜する。
  6. とある国際的ナンパ師によれば、「きれいだね」と声をかけると日本人は「そんなことないですぅ」という傾向があるそうだ。関西の深夜番組に街角の女性に「お綺麗ですね」と声をかける番組があるが、平然と「ありがとうございます」と答える日本女性には萌えないと彼は言っていた。(参考

このくらいしか思いつかなかったのだが、H-Yamaguchi.netの記事やBewaad氏の日本の真髄3選やBaatarism氏の日本の真髄などでは一ひねりされて書かれているので、僕もちょっとひねる。

中根千枝は「タテ社会の人間関係」の2章の5項目で日本人は「ウチ」と「ヨソ」の意識が強いといくつかの例をあげ説いている。

知らない人だったら、つきとばして席を獲得したその同じ人が、親しい知人に対しては、自分がどんなに疲れていても席を譲るといった滑稽な姿が見られるのである。(中略)

インドには、周知のように、数多い異なるカースト集団が存在するが、そのカースト・ヒエラルキーの最下層に属する人たちに対してさえ、日本人の場合にみられるような、感情的な差別を露骨にあらわす態度はみられない。もっと自然であり、それは日本人にはなかなかまねのできない「無関心」の態度である。(中略)

日本人にとっては「ウチ」がすべての世界となってしまうのに対して、インド人の場合は、自分達の集団は、全体の中の一つであるという余裕のある認識をもちうるものと思われる。(中略)

むしろ排他性を出すのを極力さけようとするマナーすら発達している社会も少なくない。たとえば(中略)中国人の学者たちが三、四人で中国語で話しているところに、私たちが通りかかると、とくにその連中に用事があるのでもないのに、彼らはたちまち英語にきりかえるのがつねであった。

彼女は、そんな「ウチ」が大好きな日本人を、社交性の欠如、田舎ッぺ的、派閥を形成する政治家に国際性はない、ということを書いている。

出版されてから30年ほど過ぎ、この「ウチ」が大好きな日本人の真髄は失われつつあるように思う。つきとばして席を獲得をするのは死語となり生息してるのか定かでないオバタリアンだけであり、オープンマインドで、分け隔ての無い社交性を身に付けてきているのではないか。

しかしながら、その真髄を脈々と受け継いでいるのが、ツンデレ萌えである。ウチ側の世界へのいざないがツンデレである。あるいはキャバクラ予備軍が青少年を萌えさせる「二人だけの秘密よっ!ヒ・ミ・ツ」という新密度アップの女子中高生でも使うテクである。大して秘密にすることも無いような事なのに勿体つけて秘密と言っているようなら間違いなく、誰にでも言ってんだろうがっ。でも萌えてしまう日本の真髄ここにあり。

今では見かけない座席を強奪するオバタリアンでさえ身内にやさしければツンデレであり、家計を切り詰めるためにバーゲン会場で死闘を演じ、疲れた体を癒すのであれば、喜んでオバタリアンに突き飛ばされようではないか。ツンデレを愛でるというのは、ツンの部分をも受け入れなくてはならない。デレの部分が第三者に向けられていたとしても日本の美しい光景である。

Posted at 2007年01月09日 01:18


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コメント

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