むかつきたくない。しょんぼりしたくない。2年後、4年後への不安。
2006サッカーワールドカップ日本対オーストラリア
日本の敗戦の翌朝はしょんぼりして出かけたが、私生活でもすごく不愉快な出来事があったもので、心のモヤモヤの原因がサッカー日本代表がオーストラリアに負けたことによるのか、不愉快な出来事のせいなのか良く分からない。
そんなことで朝以上にしょんぼりして帰宅して、無意識にテレビをつけたが、サッカーの映像が流れて、不愉快なのでチャンネルを変えたら、やっぱりサッカーの話題で日本のサポーターが、「次がんばれ!」「くじけるな!」と殊勝にも応援を続けているシーンが流れている。
テレビ局側も今後の視聴率を懸念して必死だなと思ったけど、それを聞いて僕もくじけるなって思いたいところ。
ネガティブなことを書いてしまうかもしれないが、何もせめるつもりは無い。ジーコはベストのメンバーを選び、選手はベストを尽くしたと思う。3点取られた守備陣は壮行試合のドイツ戦より良かったと思う。攻撃陣は戦前のインタビューとかでは、遠いところから打っていくと言っていたのに、近いところのパスに精度が無くシュートまで行かなかったケースが多かったように思う。遠くてもじゃんじゃんシュートを打つ面白い試合を期待してたので残念だ。オーストラリアの守備は結構スタミナがきついところがんばったと思う。
とは言え、もともと3連勝で決勝トーナメント進出を期待してたので、残り2勝を期待して応援するが、過度の期待は過度の失望を生むので、ほどほどにする。これ以上しょんぼりしたくないので。
ただ無邪気に応援したかったのだが、試合1時間前からテレビの前でスタンバってたけど待ち遠しくて、めったに見ないネットの掲示板をのぞいてワクワク応援モードに浸ろうと思ったら、「日本なんか負けるに決まってる」「負けろ」みたいな荒らしコメントがあってむかむかした。
これこれこういう理由で負けること予想するとか書くのは勝手だし、オーストラリアが好きな人が敵チームを勝てと応援することは自由である。でも反日のヒトが、負けることを願うのは不幸なことだと思う。応援したいチームを応援してればいいのに。「負けろ」と言われて負けると、余計にしょんぼりしちゃうじゃんかよ。
ちなみに僕は積極的ではないが韓国を応援する。アメリカ旅行中に知り合って仲の良かった韓国人の友達もいるし、なによりもアジアチームおよびアジアサッカー連盟に転籍するオーストラリアから決勝トーナメントに出場するチームが無いようだと、ただでさえ枠が多いとされるアジアの出場枠が次回減らされることが予想されるからだ(参考コラム「日本 vs.「疑惑選手」」)。
しかも今回の日本代表は異常に高齢であり(参考コラム「23名のリストから見えるもの」)、4年後に不安を覚えるのである。ゴールキーパーなんかは3人とも30歳過ぎである。控えくらい若手にすればいいのに。
JFA(日本サッカー協会)は既にジーコの後任を探しているなんて報道もあったりしたし、それを知ってか知らずかジーコも今回限りで代表監督をやめる意向のようだ。選手の選抜をジーコに一任するなら、ジーコは4年後なんか関係ないからベストを選ぶのは当然である。JFAは後任監督探しに動くなら(動いたどうかは知らん)、誰を選ぶかに口出すべきではないだろうが、若手も選べという程度の口出しはするべきだったと思う。
サプライズの巻も、初出場で若手という印象の大黒、玉田も4年後は30歳の年である。今大会のメンバーで最も若く、2年前のアテネオリンピック(基本的に23歳以下が出場する)に出た当時23才以下の選手は、チームがドイツ入りした後に田中の代わりに"寝耳に水"で呼ばれた茂庭と加地の控えだった駒野だけである。しかも二人はオリンピック当時23歳ぎりぎりで現在25歳。2年後のオリンピックに出れる選手は皆無なのである(オリンピックは確か2名ほど23歳以上も出れる。出さなくても良いが)。
現在(6月13日)の選手の生年月日をスポナビでざっと確認したところ21歳以下の選手がいないチームは出場32カ国のなかで日本以外にチェコ、フランス、イタリア、スウェーデン、アメリカ、ブラジル、コートジボワールのたった7カ国である。もっとも若い選手が25歳以上というチームは日本以外にいない。(最低年齢24歳というチームすらいなかった気がする)
なんてことを思いながらアジア枠が減るようだと、4年後の中心選手がイメージできない日本はもちろん困るし、他のアジア諸国だっていいことではないはず。
ヨーロッパの予選リーグでは、前回ワールドカップでホームの日本といい戦いをしたロシアとベルギーは2位に入れずプレーオフにすら出ていない。前大会で3位のトルコだって今回出場してない。前回強豪カメルーンを押さえベスト16にあがって話題となったアイルランドと今回その上位だったイスラエルは今回出場のフランス・スイスと互角だったし、ボスニアはホームもアウェイもスペインに引き分けでベルギーより上位だったが、プレーオフに出ていない。これらのチームを差し置いてアジアで4枠でも贅沢ではないだろうか。これらの出場できなかったチームとアジア予選リーグで2位だった韓国とイランは勝ち、ワールドカップ出場にふさわしいことを証明できるだろうか。それは予選1位の日本とサウジにも言えることだが。
ヨーロッパの経済大国が束になっても遜色ない日本と韓国の経済力はFIFAの収入源を守る意向が働くとしても、韓国はともかく、日本は日本がワールドカップに出場しなくても、ある程度の収入が確保できる土壌を持ちつつあると思う。
Posted at 2006年06月14日 23:55
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コメント
にせ藤沢人@藤沢生活 からコメント
UEFAカップやCLってのは、ただただ極上のサッカーを見たいという気分で観ます。ワールドカップは、ちょっと違う。
アイルランド。トルコ。クロアチア。セルモン(というか、旧ユーゴ)。イラン。
ってのを、静かに贔屓してます。
たぶん、辺境。
いや、そんな理由で外国人に応援されても当人は憮然とするだろうけどね。
だから、静かにしてる。
サッカーを観て、不覚にも泣いてしまったことがあって、一回は日韓Wカップの走るロビーキーン。あと一回は、平塚のサッカー場での日本ポルトガル戦。こっちは、障害者サッカー(正式名称は忘れた...)。障害者サッカーだからではなくて、ブルーのユニとエンジのユニが交差してるのを観たら泣いてしまった。
Commented at 2006年06月15日 08:10
eda からコメント
僕も広いピッチをクタクタな筈なのに走る選手に感動します。
僕が静かにひいきしてるのは、エクアドルやアフリカ勢。強靭なスタミナにほれる。日本でも持久力のある加地の復帰に期待。
Commented at 2006年06月15日 21:45
にせ藤沢人@藤沢生活 からコメント
>僕が静かにひいきしてるのは、エクアドルやアフリカ勢。
コートジボアール、GJ。
世間で不評のフランス・スイス戦みたいなのも、いかにもWカップらしくて好きですけど。
Commented at 2006年06月17日 02:59
eda からコメント
昨日は、コートジボアールが得点したあたりまでは起きてたけど、テレビつけっぱなしで寝ちゃいました。
セルビア相手にアルゼンチン強かったなー。
あの決定力、ちょっと日本に分けて欲しいよー
日本時間22時23時のは今のところほとんど見てるけど、深夜のフランス・スイス戦は見てなかった。日本時間で深夜の試合は睡眠体制に入って見てるので点の入んない試合は即効で寝ちゃうかも。
明日のクロアチアに勝てば、AM4時でもブラジル戦はぜーったい見るんだけどな。そのために目覚まし時計も新しく買ったことだし。
Commented at 2006年06月17日 12:42