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ソフィーへ

先日フランス暴動のエントリーを書く前に、唯一のフランス人の知人に2年ぶりにメールを出したのだがfree.frというドメインのアドレスだったのでunknownで帰ってくるかなと思ってたら、翌日に返事がきてた。France is quite serious, とか燃えた車がどうのこうのと書いてあったが、文面の80%がどこそこに就職してぇーと書いてあるので、まあ元気でよかった。

彼女は「まだ始まりにしか過ぎず、政府が事態を改善する事をイメージできない」と書いていたが、20代の女性の言うことより、同じ日本人で人生経験も豊富な極東ブログやantiECOさんのイメージに説得力を感じてしまうのは当然だろう。つうか彼女も僕に「難しい事言っても分かんねーだろ」と思っているかもしれん。

彼女は生粋のパリジェンヌで裕福な部類に入ると思うが、アメリカと東京で10回ほど酒を一緒にのみ、20回ほどメールのやり取りをしたに過ぎない。彼女に限らず、僕は小難しい話をネット以外でする事はなく、むろん小難しい事いえる語学力も無い。知っているのは外見と共有した時間だけで、彼女の信条、宗教など知らない。フランスには何年か前に旅行で1週間ほど滞在しただけなので、外国の国政の事は良く知らないし知ろうともしていない。つうか日本の事だってよく知らない。少しアナーキズムに興味が湧いた時に古いシャンソンをいくつかあさっただけ。

フランスに対する僕のお粗末な印象というのは、パリジャンがシャンゼリーゼ通りで「ようねえちゃん。かわいいねぇ!」と声をかけ、パリジェンヌが「ありがとメルシー」と言ってさっそうと通り過ぎるというもので、日本でねぇちゃんかわいいねぇと言ったら無視だろう。フランス人にはかわいいと言われてありがとうといい、クズと言われて火を放つ正直者なのかも。あくまで印象。

フランスに旅行に行った時にパリで出会った日本人旅行者と半年振りくらいに会うことになった。都会の雑踏で待ち合わせたのには意味があった。再会した時のセリフは決まっている。「やあパリ以来だね。」「あらそうだったかしら。」周囲に聞こえるように言う。萩原朔太郎が聞いたら地団駄を踏むであろうセレブな雰囲気。またそのセリフを使ってみたいのでフランス行きたいな。

それでも「フランスはあまりに遠し」なのは変わりなく、前回はちょっとふざけた部分もあったが、フランスに住むフランス人が一生フランス人である以上は、当然だけど深刻な問題だろう。極東ブログでは右傾化の懸念の話があったが、それはフランスだけの話でなく、海外で移民や多民族の事がニュースになると、日本でも右翼がほれみたことか、などとわめくのはありがちなので、この事件は文化の違いという論調で書いたつもり。ソフィーには悪いが車が何百台燃えようが関係ない。君が元気だったらよい。ただ君が深刻なら何とか安寧になって欲しい。

などと考えながら、「最近どこそこに行ってぇー」という英作文に頭を痛めている所。

Posted at 2005年11月12日 00:00

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コメント

antiECO からコメント

日本でも未だに暴走族やチーマーがなくならないように、路上に車があって、血気盛んなガキどもがいる限り、騒ぎはなくならないと思います、残念ながら。
そして、罰を与えるにしてもアメを与えるにしても少なからぬカネはかかる訳で、どっちにしろ多額の税金が投入されることになるし、保険掛け金が上がる可能性があるし(車庫のない車は特に上がるかも知れません。)不幸にも巻き込まれて死傷者が出ることもあるでしょう。
暴れているガキンチョ以外のフランス居住者にとってはいい迷惑ですし、諸外国からのイメージは悪くなるしで、いいことなしなんです。
かといって、相手は多感な思春期のエネルギーの有り余ったクソガキ、まだまだ理屈の通じる歳でもなく、昔なら、スポーツとかで発散させろみたいな理屈だったかも知れませんね。体が火照ってしょうがないのでしょう、特にアフリカ系の連中は。頭から湯気上がってますよ、あの年頃は興奮して。そういう意味では、民族的差異はあるかも知れません。
なので、教育とかエリートとかそういう雰囲気とは全然違うなにかを感じるのですね、頭脳より肉体の問題というか、頭脳、肉体、感情、内分泌のアンバランスっていうのでしょうか。
沈静化させようと思ったら、彼らにとっての神のような存在の人物に期待をするしかないのかも知れません。それがどれくらい持つかわかりませんが。
宗教上のことから禁欲的な生活でもありますし、そりゃ溜まるかも知れません、いろいろなものが(笑)。
それを政策で解決するのは難しいでしょう、期待できないですよ、力で押さえつける(熱血先生が愛の鉄拳をふるう)ことくらいしか。

Commented at 2005年11月12日 02:35

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