SFな妄想
makiさんの言葉にドキンとした。
しかしたぶん情報化社会というのは、知らないでいるという幸せを許してくれない世界なのだ。
昔に見たドラマであった宇宙船の話を今でも覚えている。窓のない宇宙船に乗り、何光年も離れた星に何百年もかけて移動中、宇宙船で一生を終える世代がいて、彼らは宇宙船の中が世界だと思っている。彼らに宇宙の存在を教えるべきか否か。
個人的感情としては、ぜひ知りたいと言う人もいれば、失望するので知りたくないと言う人もいるだろう。しかし出発前に宇宙船内という社会システムを構築する際は、世代をまたぎ緩やかに教えるプログラムを組むしかないのだろう。宇宙船という世界が終わる時、つまりどこかの星に到着し船を降りた時にようやく人々は今までの世界がちっぽけなものだったと全貌を知る。
現実の社会も突発的に政治や技術の革命はあるものの、長い目で見れば歴史を繰り返したりなんかして変化は緩やかに進んでいる。急いで改革された未来を想像しても、社会には減速装置がプログラムされている。
知らないでいるという幸せを許してくれない世界が来た時、それはまもなくこの宇宙船は目的の星に到着するということで、この世の終わりを意味する。どんな星に着くのか知らないけど。
Hotwiredによれば中国政府のフィルタリング技術はきわめて高いようである。中国人に読ませたくない情報だけを的確にブロックしているらしい。そろそろ船降りろやと思うが、船内にいる人はそれはそれで幸せなんだろうな。
Posted at 2005年04月22日 00:23
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コメント
cmyk からコメント
情報ってのはある種、宗教の様にも感じられますね。知らないでいる自由が無いってのはまさにそういう事で、精神安定剤としての効用が「知る」という事なのだろうと。で、行き過ぎると疲れて自殺しちゃったりとか狂っちゃったりする訳で、そういった流れも一つとしてみて見ると歴史にあった宗教弾圧とか大量虐殺とか、同じ精神プロセスの様に感じてしまいます。
Commented at 2005年04月22日 20:13
鳥新聞 からコメント
そういう発想はありませんでしたが、情報はライフラインでもあると思っているので、宗教が機能した社会では似たところもあるかもしれません。宗教弾圧と情報をコントロールする事も似たような香りがしますね。
Commented at 2005年04月24日 23:12
maki からコメント
知ることは正しい・正しくない、変化することは美しい・美しくない、という視点もあるようです。
無知=無条件に信じるのが「神にぶらさがっている」状態で、知る=信じない=「神が死んだ」状態は、放り出されるイメージですね、私は。
終わりというよりはリセットで最初から。
ポピュラスというゲームを思い出しました。街を破壊すると人がわらわら出てきて、新しい街を作り始めるみたいな。
Commented at 2005年04月30日 12:01
eda からコメント
ゴールデンWが過ぎてから、その辺また妄想をエントリーします(たぶん)。ポピュラスってゲームは知りませんでした。
Commented at 2005年05月02日 01:32