がんばれ僕の脳よ
知恵熱
知と情と意の脳における配置には意味深いものがある。すなわち、脳の後ろの方にある知は過去、前の方にある意は未来、内側にある情は現在を意味すると同時に過去と未来にも影響を及ぼしている、そんな風にも読み取れる。これはまさしく人間が置かれている状況だ。
詳しい脳の機能はさっぱりわからないのだが、現代用語の基礎知識(2002)によれば、「知」と「情」がからんだ発想なんかを「温かい認知」と呼び、「知」のみの世界を「冷たい認知」とか、「情」のみの世界を「熱い認知」と呼んだりもするらしい。
ヒトを他の動物と比較すると「知」の発達以上に、たぶん「意」と「情」の発達のほうが著しいんじゃないかと想像する。脳に入力されるインフォーメーションとしての「知」に限れば犬は当然ヒトよりも嗅覚の領域が発達してるし、鳥は視覚領域が発達しているはずだ。
現在と過去と未来を脳の部位(知・情・意)と関連付けた発想はおもしろい。過去と現在と未来をバランスよく認知することも又人間のインテリジェンスなのだろう。知恵熱が出てきたのでこの辺で。あっ知恵熱って使わない脳を使って頭から湯気が出る事じゃないんだね。英語ではteething feverで歯が生える時の熱。
メモ
意:前頭葉
情:辺縁系
知:大脳皮質
Posted at 2005年02月01日 23:36
追記:一部修正。コメントにて「知」に付いて補足頂きました。
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コメント
ykenko1 からコメント
トラバありがとうございます。それからご指摘ありがとうございました。修正しておきます。
結構、脳の構造と機能というのは知れば知る程、面白くできているようです。これからも面白そうな話を記事にしていきたいと思います。
あの、それから細かいことになるのですが、知は大脳皮質というよりは頭頂葉・側頭葉・後頭葉とした方がよいかもしれません。というのは単に大脳皮質とすると前頭葉も含んでしまうからです。
Commented at 2005年02月02日 00:29
eda からコメント
補足ありがとうございます。ykenko1さんの文は発想が広がり好きです。「現在は未来に影響する。今を大事に」と受け取る人もいるだろうし、「今ある感情論も大事だが、過去、未来も視野に入れなければならない」と受け取ったり。
Commented at 2005年02月02日 19:55
ykenko1 からコメント
あのおー、補足の補足なんですが、前頭葉を含めた情報処理のあり方を広い意味での知ととらえれば、edaさんが書いたように知;大脳皮質でもOKです。私が知;頭頂葉・側頭葉・後頭葉と書いたのは、体からの感覚入力を処理している場所としての知の領域という意味で書いたので。
Commented at 2005年02月02日 20:05
eda からコメント
そもそもメモに書いたことも以前ykenko1さんが書かれた事を聞きかじっての受け売りです。ほんと感謝します。
Commented at 2005年02月02日 20:33