白鳥の貫禄
その湖には白鳥だけでなく、鴨や鵜などの水鳥がたくさんいた。子供が何か食べ物を投げ入れると子供の前に鳥たちが集まる。えさを投げ入れるたびに鳥たちは一斉に餌の方角に向かう。
遠くに餌を投げると身軽で、すばしっこい鵜が一目散に餌にたどり着く。飛んでいけば早くたどり着けそうだけどせっせと泳ぐ。白鳥はあきらめているのか、ほとんど動かず、餌の方角を首で追うだけ。白鳥の目の先に落ちた餌も下手をすれば、他の鳥に奪われる。
白鳥はあの大きな体で海を越えてきて疲れているのだろうか。それとも、再び春の長旅のために大きな羽とパワーを秘めているのだろうか。
少し離れた水辺に大量のパンをまく人が現れる。新春の神社で餅をまく芸能人の気分を味わっているのだろうか。鳥たちもそっちに一斉に向かう。
子供はお客さんのほとんどをパン富豪に奪われてしまったが、白鳥は貫禄を携えそこにとどまっている。子供は手のひらに残ったわずかなえさを白鳥の目の前に投げこむと、白鳥より先にパン富豪の方へ去っていった。
Posted at 2005年01月31日 00:29
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〜この季節、日本各地で白鳥飛来のニュースが見られる。 山形新聞(2005年1月14日)「霞城公園にオオハクチョウ−不凍の水場求め」の親子の白鳥の写真がなかなかいい。3匹目の親鳥がカメラ目線。 岩手日報(2005/1/19)には「白鳥クロチャン...
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〜がんばれ僕の脳よ
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