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キモくて結構

前回はちょっと、アメリカ人を傷つけるようなことを書いて反省しているが、ある意味うらやましい面もある。独立と自由はアメリカの伝統であることは、民主党だろうが共和党だろうが同じだ。アメリカにとってハンバーガーとコーラに並ぶアイデンティティーといえるのかもしれない。だいたい伝統というものはすべて、はたから見るとキモい物になりがちだ。

昨日、NHK人間講座:人間性の進化史:第7回「文明が文化を滅ぼす」という番組を途中から見て面白そうだったので、再放送はいつかなと思ってNHKサイトにいくと、こう書いてある。

文化が排他的な集団を作ることが人間の文化の特徴である。ところが科学技術という文明の進展はIT社会を出現させ、私たちのくらしは便利になるとともに価値観の変化ももたらした。

僕は最近コミュニティーからメディアへ で「コミュニティーと言うのはどんなにあがいたところで、血判状が無くても排他的となる。」と書いたり、 にも「便利な物質が文明の象徴だとすれば、行き着くところ精神が蚕食されることになりかねない。」と書いてる。

代代の大統領が馬鹿の一つ覚えみたいに「自由」「自由」と繰り返すのも、アメリカの精神とか伝統を守るのに必死なのかもしれない。イスラム教国がイスラムを守るのも同じで、国というコミュニティーに共通する排他的な文化である。果たして日本の守るべき精神や伝統ってなんだろう。やっぱ「和」かなあと思いつきでつぶやいてみるが、もしかしたら何を言ってもキモく感じられるかもしれない。アメリカがキモくても、自国内のコミュニティに共通のなんかを持っているのはうらやむべき事かもしれない。日本はコミュニティー足りえてるのだろうか。

手前味噌だが、上記の記事で僕は「コミュニティーにおける言論というのは、コミュニティーの中だけで成立し、ある意味独りよがりで、(中略)コミュニティーの外に対するメッセージとしては価値が低いとまでは言わないが、万人への影響力は乏しいと思う。」とも書いているのだが、アメリカが自分のコミュニティーの信仰を万人に通用させるのも無理がある。人類はまだコミュニティーを超えたコミュニケーションを獲得していないのかもしれない。

ちなみに僕は学生の時、アメリカ人の英語教師にいつも発音を「NO!」と注意されておとなしくムカついていたのだが、そいつが「Gozila」を「がぢぃ〜ら」と発音した時、思いっきり「のぉ〜!! ゴ・ジ・ラっ」と注意してやった。日本映画の伝統は守ってやったぜ。ベイビー

Posted at 2005年01月27日 00:02


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