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授精と受精

非配偶者間人工授精という日本語は、母親となる女性に、父親でない男の精子を注入することをさし、これは主に男性の精子に問題がある場合の手段です。代理母がむずかしい日本においては、それでいいのかもしれないが、第三者精子提供といえば分りやすいのに。

人工授精という言葉も体外受精が行なわれている今となっては誤解を招きやすい。「医者が精子をエイッと注入するのは人工的だが、受精は精子と卵子の自然な活躍に他ならない。人工挿入ならまだ許せる」と思ったら大間違いで、授精と受精の違いなのである。

受精は精子と卵子が合体することだが、授精とは卵子に精子を授けることである。ちなみに人工受精で辞書を引くと家畜の事を指す。あくまで人間のやるのは人工授精である。

顕微受精などの体外受精の技術が進歩し、非配偶者間人工授精は減少の一途をたどるのではないかと思う。なぜなら男には母性本能が乏しく、鼻くそみたいなプライドがあるので、他人の精子を使う前に、軟弱な自分の精子を使い、問題のない女房の卵子を抽出し体外受精する方法を選ぶからだ。しかし極東ブログによるとイギリスの実状ではAIDの21%だけが、異性の両親によるもので、他がシングルマザーやレズビアンカップルによるものだそうなので未来の事は分らん。

ちなみに僕は独身だし子供を持つ事を考えた事ないが、僕みたいなのが、生殖医療行為に対して「倫理」とか持ち出して反対するのも「少子化」とか持ち出して奨励するのもアホっぽい。個人の自由と決断だと思う。健康保険の対象にするかどうかを議論するのはまだ意味があるとは思うけど。

子供を作るのに人工でまかなえないのは精子と卵子と子宮である(精子はなくても出来る説もある)。人工子宮の研究が無いわけではないが、完成するには有人ロケットが太陽系を超えるくらい難しいだろう。この手の問題はデリケートなので、デリカシーのない僕がまとめておこう。(いいかげんなので鵜呑みにしないで下さい。学会もいいかげんだろうけど)

主な問題点精子卵子子宮手段日本
セックスが出来ない人工授精(AIH)
精子が軟弱体外受精
精子が軟弱すぎる他人非配偶者間人工授精(AID)
卵子×、子宮○他人体外受精
卵子○、子宮×他人代理母、体外受精
卵子×、子宮×他人他人人工授精、浮気

ちなみに僕は自分の精子がどんだけのもんか知らないが、吉田兼好が「私みたいなろくでもないもんが子供はいらん」というような事を言ったことが心に刻まれている。彼女もいないのに、ごちゃごちゃ言うなってか。(失声)

Posted at 2004年11月15日 22:32


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