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情報公開とモチベーション

いまNHKやプロ野球球団が、経営情報を公開しないことに批判があるが、公開する事によるメリットは問題を浮き彫りにし、公に解決策を講じる事だけでないと思う。

小さな赤字会社の社長と話をしたことがある。彼は黒字にする事よりメンツが大事なので、赤字の事を知られたくないようである。経営情報を従業員が知ったら、みんな辞めてしまうと言う。

人間をなめきっているからそういう発言になる。あるいは従業員と人間関係がないからだ。ついでに人望もなければ、指導力もない。おまけにそのことを知らず高慢。

深刻な借金を背負っても寡黙なお父さん。「借金が出来た」と家族に言うことができない。「家族に心配させたくない」とカッコつけた言い訳をするだろうが、家族に馬鹿にされる、逃げられるとでも思っているのだろうか。お父さんは自分のメンツが大事で、家族を馬鹿にしているのである。中には打ち明けられて、出て行く家族もいるだろうが、少なくとも家族だけは、打ち明けた父さんのために何とか解決しようと一緒にがんばると思う。お父さんは、そういう家族の心意気があるとは、思っていないのだろう。なめんなよ人間を。

苦境にあるとき、従業員や部下がまともな人間であれば、がんばるはずである。会社が赤字と知ったとき、黒字にしようと従業員はモチベーションが上がるのは普通だと思う。従業員だって黒字転換したらうれしいもん。従業員をなめんなよ。人の上に立つような人間だからといって、部下にそう思わせるカリスマ性がある必要はない。そういう普通の人間を育てる努力があればいい。自分の会社、部門の利益やコストを全く意識しない一部の公務員のような従業員が生まれるのは、管理者のせいである。

情報を公開しない上司を見たとき、上司は自分を信用していないと思った方がよい。たしかに聞いたところで、部下にとって手におえない問題かもしれない。なにからなにまで情報は公開されるべきだとも思わない。ズラをかぶって、禿げを公開しない人も、どうせ他人に解決できないからと思っているから公開しないのだ。信頼のおけるカツラ会社の対ハゲのプロにだけ公開するのである。ただ情報を公開しない人も、こいつらに情報を公開したってどうせ解決しないと思っているからだという、自分の高慢ぶりは認識しておくべきだ。「部下を心配させないために」なんて通用するわけがない。一方でまちがっても、問題を自分で解決しようとせず、愚痴ばかりをこぼすのは情報公開ではない。

Posted at 2004年09月19日 23:07


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この記事のタイトル: 鳥新聞: 情報公開とモチベーション

コメント

まきこ からコメント

おもしろい。ひじょうにいい。

Commented at 2004年09月20日 09:38

鳥新聞 からコメント

なんだか、まきこさんとの交換日記状態ですが、お読み頂き本当にありがとうございます。

Commented at 2004年09月22日 00:40

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