人のケツなめるな!というのに限ってケツ舐められて喜んでる
宮台氏は朝まで生テレビなんかに出て、高慢なオヤジを小ばかにしたような態度が好きだ。MIYADAI.com BLOGの「右翼思想からみた、自己責任バッシングの国辱ぶり」を読むと見事に宮台氏のエントリーと読者コメントが一体となりひとつの主張をなしとげている。
自己責任論
自己責任論については、宮台氏の言う「立場可換の想像力」よりも宮台氏にトラックバックしている藤沢生活/宮台さんのブログにトラバしてみる[えーでもくらし]のほうがしっくり来る。僕なりに解釈すれば、
- 社民党やニュースキャスターなどが、いたいけな人質がまさに監禁されているときに、彼らをだしに、自らの自衛隊派遣反対の持論をぶちまけた。
- そいつらがウザイので、誰だかわかんないが、優秀なコピーライターが「自己責任論」というキャッチーな命名で自衛隊撤退反対を退ける。
- あまりにキャッチーで、藤沢生活さん曰く「とにかく、後追いで『自己責任論』に駆け込んできた奴等の性格が悪かった。」
実に簡潔だ。私は「NOというのが下手な日本人」でそんな性格の悪い人への悪口を書いたが、だらだらとした記事であまり読んでほしくないので、かいつまんで引用しておく。
- 道を走っていて転んだ人にツカツカと駆け寄って、「自己責任」って声をかけたり、すらすらとプラカードに自業自得と書き込んで、こけた人に差し出すか?お前、こういう時のためプラカード持ちあるいてんの?
- 立ち入り禁止の池でおぼれている子供を助け出して、野次馬の見守る中、びしょ濡れの姿で、やはりびしょ濡れの子供に向かって「クリーニング代払え」というタイミングの悪さ。子供泣いてまっせ。
- 被害者本人に対しても子供は親に迷惑をかけるべきでないという意見があるが、ためしに自分の息子が毎朝出かけるときに、「親に迷惑かけるようなことするな」と言ってみてください。しばらく続ければ引きこもりになるか金属バットで殴られます。
民意の低さ
藤沢生活では「デュープロセスの貧困」という馬鹿民を大量生産する「装置」が問題視されている。ピンとこないので勝手に解釈してみると(間違ってたら教えてください)、イラクで活動しようとする人に「良い事しますよ」といった手続きがあえて設けられていないという事だろうか。あるいは年金を払う払わないという決断など国民はしていなくても、未払いの人は知らなかったからしょうがないと勝手に納得して自己弁護し、結果的に払っていた人は未払い者の批判に乗っかる。あるいはイラクでの人質対策にしろ、北朝鮮外交にしろ、自衛隊派遣の決定にしろ国民には図り知らないところで行われ、政府の決定に国民の判断は一切関与させていないので、決定してない国民は政府に異を唱えるものへの批判も政府への批判も無責任にできる。こうやって民意の低い国の出来上がり。一方で宮台氏の言い分を強引に一言にしてみると、メディアを含め「支持する者や強いもののケツをなめる馬鹿な民」こそ問題だということで、民が馬鹿と言う根拠を宮台氏の高い学力で述べてくれた。
馬鹿代表
民意を下げているものの代表として言わせてもらうと、俺らが馬鹿なのは俺らに罪はない。民意が低いのは有史以来のことで、国民がみんな宮台氏だったらゾッとするでしょう?宮台さんも商売上がったりのはずだ。しかも十人十色の宮台さんだったら民主主義だって収拾つかないんじゃないの。宮台氏の「人のケツ舐めてんな!こらあ」論には共感もする。江戸前期の武士道から士道が分離し対立し駆逐されたことを想起した。士道論では、上司が諌言を聞きいれないならそこに留まるべきでないとし、武士道では諌言を聞きいれない場合も、その悪事をひきかぶるべきであるというものだった。明治まで日本が引き継いだのは後者だったと言うこと。現代ではひきかぶらず、逃げることを覚えたが、主君が主君である内はみんな主君のケツを舐めてるようだ。なぜか?宮台氏のエントリーを読者のコメントまで読めば分かる。それはケツ舐めてもらったらスゲー気持ち良いからだ。
BLOGの評価システム?
僕の結論を言う前に宮台氏のエントリーの結論をおさらいすると、「(宮台氏の)BLOGにはコメント評価システムが機能している。だから(宮台氏の)BLOGでは、あほなコメントは駆逐され、(宮台氏のBLOGよりメジャーな)2ちゃんねるは低レベルの俗情のガス抜きとしてあほコメントが吹きだまる。だから(宮代氏の)BLOGを読め!」というものだ。(もしかしたら語弊があるかもしれない。僕はBLOGのコメント評価システムを知らないので、BLOGのコメント評価システム万歳と言う人がいたら教えてください。あるとすれば自立的な賢いサイトだろうなあ。そういえば2ちゃんってかなり自立的だ)ちなみに僕も宮台氏に丁寧なコメント書こうとしたら、「ユーザー登録してください」と言われてユーザー登録するところが見当たらない。しかもコメントは200字以内で20件で打ち切り?これって僕が淘汰されたの?哀。しかし評価システムは別のところにあった。。。
献身的に民度の低さを論じる天才的な宮台氏
コメントには口の悪い読者の宮台氏を挑発するような質問があった。その質問に対して「基本的な学力を磨いてから出直してください(笑)。」という宮台氏のコメント。これぞ宮台氏のコメント評価システムだったのだ。超マニュアルなシステム!それから宮台氏はご多忙のため黙っていますが、宮台氏のケツ舐めてる連中が、いたいけな質問した読者を駆逐しようと努力してます。それぞれのコメントに点数がつけられているんだけど、宮台擁護コメントにプラスの点数が上がり、失礼なコメントなんかの点数がさがる。点数がプラスだろうがマイナスだろうが、読者には関係ないが、もしケツを舐めるコメントしか受け付けないのだったら、それこそ民度を下げるシステムだ。そのことを暗示する宮台氏の献身的かつ天才的なエントリーと言えるかもしれない。国民がみんな宮台氏の言う基本的な学力をもってりゃ、民度も上がるわな。
安易な評価システムが白痴を生産する
評論する側も説得力は必要だし、評価システムが存在するとしても、それに頼ろうとすれば自然と民意が下がるのは、30年ほど前に視聴率という評価システムが1億総白痴化させると言った人が警告してませんでしたっけ。「構築されたオピニオン」が生き残ると宮台氏は言うが、オピニオンが確立しているのなら評価とかコメントなんかいらないのに、評価ってやっぱり快感なんですよね。それにコメントはお互いのオピニオンを構築するための過程でもあると思います。それとも読者にケツなめて欲しいですか。
Posted at 2004年06月03日 20:25
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