ガラス
梅雨の高い湿度を少しでも緩和するために開け放たれた窓からすずめが侵入し、部屋を大きく2週した。狭い部屋で見ると外で見るより高速に飛んでいるように見える。外にいるときのすずめは飛んでいるところより道端でなんかつついている事のほうがよく目にとまるし、オープンカフェで上品でない僕の口からこぼれたパンくずなんかをつつきに足元をちょろちょろしたりもしてるもんだから、よけいにせわしなく見えて、「おいおい、そんなにあわてんなよ。まあゆっくりしていけよ。クッキーとコーヒーくらい出してやるよ」と思うひまもなくガラスに激突して、突然にそのスピードを落とし、地面に落ちる小さな体がスローモーションに見えた。熱血ラグビー部員が気絶したときのようにへこんだやかんから水をかければ、ぶるぶるって頭をふって目をあけてくれると思って、水を用意したが手にとって見るとマッチョなラグビー部員からは程遠いかわいらしさがある。サスペンスやオカルトに出てくる他殺体のように白目をむいているわけはなく、やさしく目を閉じている。こんなにかわいげある肉体にマッチョと同じように水をぶっ掛けたのでは、かえって体温が下がり小さな体には酷に思えた。目を覚まして飛び立つ際に同じ事にならないように雨のかからない軒下にダンボール箱をしいてそこに寝かせておいた。僕は人間が人間の力で動くうちはこけようが何かにぶつかろうが死ぬことはなく、ガソリンや電気のエネルギーを消費し人間の力以上の動きをするから事故死するのだと思っていたので、質量の小さい鳥が鳥の力で動くうちは大事には至らないだろうと思っていた。しかし、鳥が空を飛ぶという行為は、切ないくらい偉業で、ガラスという人工物質は、取り返しのつかない冷たさだ。何度か30分毎に軒下を覗いた後、用事を済ますのに数時間かけ再び彼を手にとると、体の硬さを感じ、生き物の気配を感じなかった。
すぐそばの空き地に埋めようと思ったが、いずれ何か建ちそうな土地だったので、せめて花か虫か獣の役に立ちそうな場所に線香を1本もって出かけた。
H15.6.16
Posted at 2003年08月13日 18:09
イカ墨スパゲッティーとビールとスズメ@イタリア
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コメント
ふぁる からコメント
写真可愛い・・・・・('-'*)
しかし鳥って本当に小さな体でスゴイ動力なんですね。
ガラスの天敵ですね(;;)
うちの文鳥はヘロヘロとしか飛べないのでガラスにぶつかっても、あいたっという程度ですが野生の鳥は高速道路で事故ったような感じなんでしょうね。。
Commented at 2006年05月30日 21:29
eda からコメント
姑との確執がある全国のお嫁さんは、鬼の姑がガラスを指で撫でて「あらっヨシ子さん。ガラスがひどく汚れてわ。これでも掃除してるのかしら」などと言われたら、「だって綺麗にしたら鳥がぶつかるんだもん」と言い返してみてはどうだろうか。
Commented at 2006年06月03日 18:18
ふぁる からコメント
それいい!
曇りガラスにしたかったんです!みたいな。
Commented at 2006年06月13日 17:34