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自分のルールを他人に適応

僕はネットを無法地帯 だと思っているので、品格を疑われようがサイト管理者が自己責任で好きなように運用すればいいと思っているが、いつも客観的で説得力のあるUnfogettableDaysの記事(「週刊!木村剛」の「転載」問題を考える)に触発を受けて、サイト管理者の勝手なルールを閲覧者に適応させられるかについて書いてみる。(「ところで」で始まるパラグラフは余談ですので読み飛ばしてください。)


ところで僕は漬物には基本的に調味料をつけない。昼食の中華料理屋で一緒に行った友達が僕の漬物に醤油を勝手にかけやがった。僕は大激怒した。奴は「醤油をかけたほうがうまいやんけー」という彼のルールを僕に当てはめようとするので、「漬物にはもう味がついている」とやり返す。彼は身長190cmくらいの格闘技マニアで、体格は圧倒的に負けているが、声の大きさでは負けないので、店内は醤油ルールをめぐったやり合いが響き渡る。よぼよぼの中華料理屋の店主は力なく「まあまあ、漬物もう一つあげます」となだめて、息の荒い僕は「すいません。こいつ馬鹿で」と落ち着きを取り戻した。彼は他人に自分のルールを適応させることが困難だと思い知った事だろう。親切でやったんだろうけどね。

ところでインターネットでつなぎ放題の環境になったとき、狂ったようにアダルトサイトに出入りしたものだが、だいたいエッチですよと掲示して、規約に同意させてから閲覧できる仕組みになっていた。運営者は公序良俗に気を使ったというか、訴えられるリスクを回避したのだろう。教育熱心な方ならそれでも18歳未満でも簡単に見れるので、アダルトサイトは忌々しい存在だろうが、僕なんて小・中学の頃はインターネットなんかなかったけど、血眼でエロ本を入手したもんだ。


さて、サイトにトラックバックは転載しますという但し書きを書いたところで、それはトラックバックを送るものが同意したとはいえないのはUnfogettableDaysで『TrackBackを打つ前に相手のBLOGのルールにちゃんと目を通すかと言うと、残念ながら読まないものです。』と指摘するとおりだが、それを許容なさっている3つの理由には客観性を感じない。

そのルールを私が許容したい理由は3つあります。 1つ目は転載拒否の場合の手続きが定められていることです。2つ目は転載された場合、週刊!木村剛からTrackBackが転載記事に飛んで来るために、筆者がその事実を把握できることです。つまり、相手にTrackBackしておきながら、自分へのTrackBackは気にしないと言うタイプを除けば、転載の事実を知り、それが嫌な場合は転載を取り消すことができます。 そのような仕組みが整っているのであれば、ローカルルールとして「転載するぞ」と言うのは「許容されるべき」です。そして、3番目で最大の理由は、ローカルルールから新しいTrackBackの活用方法が見つかる可能性があるからです。

1つ目と2つ目はもともとローカルルールの上で成り立っているものであるから、許容する理由にするのは極めて個人的な判断だと思う。3つ目は現状のTrackBackはあくまで一方がPingを送り、送られたサイトはそれを無条件でリンクする機能に他ならない。それ以上のコミュニケーションを持たせるなら、ピングを受取るためには規約を読ませ了承ボタンを押させるような改造をするか、まずユーザー登録させユーザー以外のトラックバックを拒否するプラグインを導入する事でしか、著作者の同意を得られるとはいえないと思う。

Posted at 2004年12月28日 21:55

(この記事は前回 と同様、絵文録ことのは:木村剛氏の「ブロガーとしての資質」を問う――自分のものとして取り込みたがる人々週刊!木村剛:「引用」は「リンク」に対する冒涜なのか?を中心とした論争が発端です。)


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Pinged at 2005年01月14日 18:20

コメント

松永 からコメント

この記事内容には同意です。
そもそも、関連記事通知機能のはずのトラックバックをもって全文転載の許諾と見なすという拡大解釈が「俺ルール」と感じさせる元凶なのでしょうね。

Commented at 2004年12月28日 23:12

sandman からコメント

TrackBack、ありがとうございます。

おっしゃる通り、その部分に関しては客観性はないと思います。その自覚の下、「許容したい」と言う文面になっています。
著作権法が「事前許諾」を求めている以上、「事後承諾」の手続きになっていることは、客観的には許容されないと言うのが結論になると思います。
そして、同じ記事の中にも書きましたが、転載を不快に思ったとしても、今の木村氏の影響力を考えた場合、転載拒否を言えるかどうかと言う点も考慮する必要があると思っています。例えば「○○さんの意向で削除しました。」だけでも他の人から文句を言われたり、さらに、そのことがきっかけで、木村氏自身が何か書けば、BLOGの存続にすら影響する可能性があるでしょう。

尚、3番目については、Friday 5など現行のTrackBack機能を「リンク通知」「引用通知」以外にも使用している例が存在しています。
機能的な面ではなく、「使い方」と言う点で、まだまだ、いろんなチャレンジがあっても良いでしょうし、実際、面白い使い方がないかなぁ?と考えているところでもあります。

Commented at 2004年12月28日 23:54

松永 からコメント

えーと、Friday 5の例を出されたというのはおそらく私の古い記事を読まれたと思うのですが、現在Friday 5は中止されてますので、念のため。

もっとも、Friday 5でも「関連記事通知」という意味合いからは外れていませんし、類似の「トラックバックセンター」や「トラックバック野郎」等の企画も、著作権に触れるような内容にはなっていませんので、木村氏がトラックバックを転載許諾としてとらえているのと、Friday 5のような「チャレンジ的な使い方」とは少々意味合いが違ってくると思います。

面白い試みとしては「トラックバックによるアンケート」をしばさんがやってましたよ。
http://derangeworld.hp.infoseek.co.jp/source/
ここで「トラックバックアンケート」スクリプトが配布されてます。

Commented at 2004年12月29日 00:59

鳥新聞 からコメント

一つのサイトで、簡単に大勢の人の文章を読ませるなら、トラックバックの活用を考えるよりRSSを利用した方が面白い気がします。僕などは概要のフィードと全文のフィードの二つを用意してますので、当サイトにこなくても、bloglineで全部読めるわけです。誰も読まないけど。これなら最新記事に限って転載の許可と考えられるかも。誰も転載しないけど。

Commented at 2004年12月29日 09:47

sandman からコメント

>松永さん、鳥新聞さん
お二人のおっしゃることは理解できますし、基本的には私も同意見です。
ただ、TrackBackを著作権クリアなど何らかの許諾のための手段に使えないか?と言う「チャレンジ的使い方」と言う評価はあっても良いと思っています。木村氏の場合、そのチャレンジが失敗だったと言うだけのことだと思うので。少なくとも、私はそういう考え方をしたいと思っています。
そして、現在、最も問題なのは、失敗を受け入れない木村氏の姿勢ではないでしょうか。恐らく「許諾ありと考えることは無理があるようです。今後は事前許諾を求めるようにしますので、みなさん、ご協力ください。」とでも書けば、全く異なった展開を見せていると思うのですが、いかがでしょう?

ちなみに、Friday 5については、別のBLOGにてやっていた時期があったので、更新停止についても存じています。1週間に1度、自分を振り返る良い機会だっただけに残念です。

Commented at 2004年12月31日 06:32

鳥新聞 からコメント

sandmanさんこんにちは。いつぞやお書きになったブロガー新聞について書かれた記事も大変よかったです。その時に「木村剛ファンクラブの会報誌」となりえる事を既に問題にしておられましたね。その記事を読んだとき、中立、公正な情報のハブとなり得るネットメディアというものを考えさせられました。

停止されたfriday5というのは知りませんでしたが、木村氏のblogにはがんばって欲しいと思っています。僕もチャレンジャーには拍手を送ることにします。

Commented at 2005年01月03日 14:43

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