社会ヒステリーってなんだ
男はどうで、女はどうだ。みたいな事は言いたくないが、「男の暴力、女のヒステリー」は僕の比較的嫌いな構図。何と比較するかと言うと、「男のヒステリー、女の暴力」。これであれば、なんとなく威力が無くて相手の包容力で解決できそうだ。だからといって女性の皆さん、ぶたないでね。
ヒステリーとは一般的には感情が抑えられずに、泣いたり、怒ったりする事だが、泣いたり怒ったりしたらヒステリーと決め付けてもいけない。人の足踏んでるのに気付かず、「痛いよー」って言われて、「まあ、まあヒステリー起こすなよ。」と言ったら、「テメーが足踏んでだろうが!」と感情が抑えられるわけが無い。
昨日取り上げた、極東ブログのマーガリンとショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸(trans fat)の記事において、さすが有名なブログだからなのか、誤解や社会ヒステリーを危惧しておられるような文がある。僕は鳥インフルエンザ発生30km圏内の移動禁止のたまごも平気で食ってたし、環境ホルモンが話題になったとき、ポリなんとかの危険性が書かれた雑誌を読みながら、カップヌードルを汁まで残さず食うような奴なので、気を使った文章を書いて頂かなくても結構ですが、効を奏したのか読者からの冷静沈着なコメントが並んでいるのをみるとムカムカしてきた。(すいません。昨日、本文だけ見た時はすんなりと読んだんですが、男のヒステリーです。包容力を持って読んでください)
「買ってはいけない」などに見られる消費者運動は1970年代の知見のまま反資本主義的な運動に終始しているので、どうでもいいようなグルタミン酸などを敵視しているが、トランス脂肪酸の問題は重視していない。それどころか、これらの運動に連携した食品会社はトランス脂肪酸を含む食品を製造している。(極東ブログ)
トランス脂肪酸を含む食品を製造している会社が、他社の食品を「買ってはいけない」と運動するのは、姑息ではあるが普通に資本主義的な運動だと思う。「買ってはいけない」も「買ってはいけないを買ってはいけない」も読んでないし、反資本主義的な運動というのが何を指しているのかよく分からないが、20数年前に哲学者の丸山などはエコロジー運動を小馬鹿にしたような事を書いている。たとえば「原発はいけないから水車や風車にしようという人は楽天家じゃないか」と言っていたが、そりゃ原発やめんのは無茶な相談だったろうけど、今じゃいっぱい風車立ってる。たぶん当時の反原発運動がウザかったのだろう。あれももしかしたら石油関連の資本主義的活動だったかもしれない。ヒステリーが暴力になりうることは分かるが、ヒステリーと思ったら、まっとうな感情の時もあれば、未来を示唆するものになりうるかもしれないと思う。少なくとも「私の摂取量では大丈夫♪」というテメエの問題ではない。
あるいはマーガリンの需要があるから、製造、販売を続ける。これを否定する事を反資本主義的な運動と言っているのだろうか?70年代と言えば、公害病の原因として、それまで大量に使われてきたPCBやDDTといった化学物質が相次いで禁止されたが、30年経った今でも土壌や体内に蓄積されている。だけど70年代の知見(というよりは国際的な流れかもしれんが)によって環境に対する法整備と、企業の環境への配慮が遅々と進んできたと思う。食の安全、流通情報など比較的最近の社会問題もやっぱり遅々とすすむんだろうね。「少しずつ理性的に除去していくほうがいいだろう。」という知見が、問題解決における70年代の知見に思える。何も問題起きてないって?あっそう。
トランス脂肪酸とPCBやDDTを一緒にしてませんよ。ただ食品業界の体質を疑っている。昔合コンしたとき、ぬけぬけと主婦が料理学校の帰りに参加してきた。旦那は大手食品会社につとめているらしいが、「そんな会社のもん食えるか」といって大笑いしていた。その食品会社に信用がおけないのか、彼女の味覚が超一流なのかはあえて聞かなかったが、もし旦那まで自社の食品を食いたくないと思っているようであれば、ろくでもない会社だ。営業のモチベーションがよくもってるなと思う。食品会社にお勤めの友達がいる方、遊びに行ったときでも冷蔵庫を空けて確認してみてください。もし自社製品が無くても、ヒステリー起こさず笑いましょう。
本当かどうか知らないが、トランス脂肪酸がアトピーに関係あると目にしたけど、今日アトピーを苦(?)にして、一家4人が心中した(産経12月1日)。死んでるから言うけどドアホが!
Posted at 2004年12月01日 23:58
トラックバック
この記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
URL: http://eda.s68.xrea.com/x/mt/mt-tb.cgi/243
この記事のタイトル: 鳥新聞: 社会ヒステリーってなんだ